『10年ひと昔・・・』
という言葉をよく耳にします!!
これは、簡単にいうと10年も経つと、人間や町は、時に成長し、時に衰退し
・・・結構大きな変化が起こったことがわかります
・・・という意味である!
大変残念ではありますが、私の父は約14年ほど前に、肝臓癌で他界しました・・・
当時の私は、医者ではありましたが、主に基礎医学
・・・医科学の研究
・・・をしておりました!
つまり医師免許は持っておりましたが、どちらかというと、患者相手というより、ネズミ相手の医者でした・・・
そのため自分の父は肝臓癌のハイリスク患者であったため、私の知っている肝臓の専門家の診療を受けさせておりました・・・
しかし父が体調を崩した時に調べてみると、末期の肝臓癌に罹患していることを診断するのに、未熟臨床医の私にとっても、それほど多くの時間は必要ではありませんでした・・・
そして父は3ヵ月後に、他界しました・・・!!
肝臓の専門家の診療を受け、担当医を信頼しきっていた父は、自分の体調が悪いのは、肝臓ではなく、胃か、その他の臓器の疾患であると思い込み、私の父の肝臓についてのほんの少しの説明すらも、受け付けようとはしませんでした・・・
当然、治療手段の無い状態で診断された父
・・・病気の本当の状態を、告知するという事は私には出来ませんでした・・・
その父の病床で
「お父さん、今回は大病しているけど・・・頑張ってね!!」
「・・・ああ!・・・今度は気合で乗り切って、あと10年ぐらいは頑張らないとね〜〜!!」
当時の父は1ヶ月ほど、肝臓癌と腹水で、お腹が膨隆してまともに食事を取れていない状態でした
・・・都農の海、神社は、そんな父を身近に感じる場所です(宮崎県)・・・
勿論、今まで沢山の患者さんを看取られていただいた私は、
『10年』という言葉に、自分の『永遠』の可能性を載せて、お言葉にされた患者さん達のエネルギーや記憶を、今に繋ごうと微力ながら努力して参りました・・・