ここ数日盛んに報道された犯罪のニュースの犯人は、大阪の連続して包丁で人を切りつけた犯人と、東京(江東区)の隣家の女性を拉致・殺害・死体損壊および遺棄事件の容疑者である。しかし一方でこの事件の影になってしまった感のある、舞鶴や名古屋の女子高校生殺人事件などの沢山の未解決、不可解、凶悪事件には枚挙に暇がない。
 ・・・先の二つの事件は特殊な事件であると思う。現実は小説よりも稀なりなどと表現されるような意外性だけではなく、出来れば聞きたくもないような残忍性の高い事件でもある。
 ただこれらの事件を我々が見過ごせないと感じる特徴は、特殊な事件であると言い切りたい自分がいるにも関わらず、住居の一つ上の階の男が階下の少年に切りつけるという事から始まった大阪の事件、またマンションの2つ先の並んだ部屋に一人で住む男が、隣人の女性に襲いかかるという事件であるという点で、日常生活に密着した状況で、誰しもが遭遇しうる状況から発生した事件であるという点では無いだろうか?
 また大阪の包丁男の特徴は、発端となった事件では、いきなりためらいなく階下の少年を、二番目の事件では川岸を自転車で走っていた女性を襲っている。しかも本日も上尾の夜は真っ暗なゴルフ場の近くで次の獲物(犠牲者・被害者)を狙っていたのではないかという事も指摘されている。・・・本当にこの人は、それまで何の犯罪歴(検挙させようが、されなかろうが)もなかったのだろうか?・・・日常的にこのような暴行事件を繰り返してきた人なのではないか?・・・私には、この犯人は凶器で人を襲うのに慣れているという印象を持つ。
 一方、東京(江東区)の事件では、この容疑者はゲームやコンピューターのプログラミングという点では優れた人であるという報道がなされているが、だからといって暴行目的で拉致した被害者を数時間のうちに殺害し、しかも死体を損壊し、遺棄するという事が、円滑に行えるであろうか?それまで経験の無い容疑者が、警察の捜査をかいくぐれるほど巧妙な犯行を実行しえるのか?著しく疑問である。つまり大阪の事件同様、手際の良さから、犯罪における専門性、上達した技量を持つ犯人であるという印象を持った。
 しかも既述した様に、このような犯人と我々は日常同じ町で接したり、暮らしているのであろうか?・・・我々は隣人がこのように変貌する可能性を念頭において生活する必要があるのであろうか??・・・今の隣人はたまたま、このような事を実行してはいないが、これからこのような事件を起すのであろうか?・・・文化的であると自負している日本の人間も、何かの拍子に、あたかも共食いをする事がある猛獣のように変貌したり、本来持っていた筈の狩猟をする本能が蘇って、獲物を取り始める事があるのであろうか??
 余り考えたくは無い事件であるが、考えざるを得ない・・・

 あともう一つ付言しておくべき共通点は、この両事件とも警察はその役割をかなり頑張って示してくれている。さらに非常に評価したい点は上尾での犯人逮捕においては、犯人は特別配備された多数の警察官の目を掻い潜る事には成功したが、地元の警察官の日常業務での職務質問の延長線で、検挙されたという点である。発表された国民世論のアンケート調査でも警察を信頼している人は67%、日本は他の外国よりも治安が良いと考えている人が50%、悪いと考えている人が8%という結果だそうである。・・・未解決の事件も多いし、犯罪は多様化して、あっと驚く事件が多い中、日本の警察にはこれまで同様、もしくはこれまで以上に頑張って頂きたいと思う。