07a8a743.JPG まず普通は飛行機で行くものである。
 人吉は熊本県なので、羽田から熊本まで飛行機で行くと考える人が多くいらっしゃるかと思う。しかし熊本や八代などに特に用事が無く、人吉が目的であるときには、熊本空港よりも鹿児島空港が便利である。それに熊本空港は東に阿蘇山があるためか、天候によってはガスがかかってしまって欠航となることが多い印象がある。一方、鹿児島は、シラス台地の上にあり、時にエアポケットの関係で飛行機が揺れることがあるそうであるが、比較的天候に左右されない、安定した空港である。
 もう一つ気をつけておきたいのは、お土産で球磨焼酎を買って帰ろうと思ったとき、熊本空港では球磨焼酎も鹿児島の芋焼酎も買えるのだそうであるが、鹿児島空港では鹿児島の焼酎は売っていても、熊本ではないという理由から球磨焼酎は買えないのだそうである。・・・勿論、球磨焼酎はネットでも買える・・・

 また飛行機の場合は、偏西風の影響を受けるので、羽田から九州方面は、九州から羽田方面よりも少しばかり余計に時間がかかる。しかし大体1時間半である。
 大人料金は正規料金で、羽田〜鹿児島は39000円ぐらいである。家族5人で、子供が大人料金だと、割り引きなくして往復39000円x5人x2(往復)=39万円と飛行機代だけでもかなり高額である。
 では、乗用車ではどんなものかというと、東名高速の東京料金所から、九州自動車道の人吉インターまで、途中伊勢湾岸自動車道、東名阪、新名阪自動車道、中国自動車道、山陽自動車道などを乗り継ぐが、「ドラぷら」というサイトで照会してみると、距離が1257km、高速料金が片道25300円、ETCで深夜割引を使うと15150円である。ですからガソリン代は概ねリッター160円で10km走れるとして、東京〜人吉を1300kmとすると、(160円x130+15150円)x2(往復)=71900円で片道の時間が13時間50分である。勿論、一人でずっと運転すると大変疲れてしまう。交通事故も気になるところである。しかし盆暮れなどの、飛行機の割引料金を使えないときには、家族5人ではその差額32万円は魅力的である。
 実際私は1982年と2006年の夏に、乗用車で東京〜人吉の往復をしたことがある。
 1982年は、中国自動車道が広島のあたりで開通しておらず、また九州自動車道は八代インターまでしか出来ておらず、その高速が無い部分は一般道を走行した。休み休み、しかも運転手は私と免許取立ての弟と二人で、殆どが私の運転であったという事もあり、夜の9時半に東京を出発して、翌日の深夜0時ごろ人吉に到着した。慣れない事をしたせいで、私は体力を使い果たし、体調をひどく壊した。
 また2006年は、私一人がドライバーであったので、行きは午後6時過ぎに東京を出て、途中三重県伊勢市に宿泊する予定で、伊勢には途中渋滞したせいもあり0時ごろ到着した。翌日昼前に伊勢を出発して、人吉にはETCの割引の関係もあり夜0時になってインターを抜けた。このときも大変疲れて、飛行機で来た時には人吉近辺を直ぐにうろつくのであるが、殆ど5日間、外出もせずに妻の実家でごろごろしていた。また帰りは台風が人吉の真上にある朝6時に出発して、どうにか台風を追い越して、途中兵庫県宝塚市の温泉に1泊した。
 つまり車であると疲れるが、普段行けない町を訪れながら、九州往復が出来るというメリットもあるとも言える。しかし時間と体力に余裕がないとかなり厳しい旅行である。その他フェリーを用いたり、創意工夫をしながら人吉へ行ってみてはいかがなものであろうか?

 また後で気がついたが、鉄道を使っていくというのは、私が幼少の頃の九州への行き方の常であった。新幹線が昭和39年に開通するまでは、ブルートレイン(名称は不正確かも知れないが、さくら、みずほ、はやぶさ、富士など)、また新大阪ヵら博多まで新幹線が開通したら、その途中で特急や、明星といった寝台車と組み合わせて熊本まで行き、その後は肥薩線に乗り換えていくといった行き方が主流であった。現時点で調べてみると、新幹線のぞみで博多まで行き、後は在来線、もしくは数少ないブルートレインであるはやぶさや富士に乗り、後乗り継いで行く方法がある。大人一人の料金は片道で概ね25000円〜33000円ぐらいのようである。